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ブラックボックス化の原因

税務調査はブラックボックス 調査で使われる言葉 否認とは?

相談を受けているときやセミナーで、専門用語を使わないように意識していても、つい使ってしまい、聞いていただいている方の顔に「?」が浮かぶことがあります。

税務署にいたら何気に使っていた言葉も、一般的には馴染みのない言葉のため「何それ?」と聞かれます。

この感覚の違いが税務調査をブラックボックス化している原因の1つです。

法人税調査時に使う専門用語を中心に説明します。

「否認する」経理処理が認められないときに使います。「認められません」よりも高圧的に聞こえます。

「非違」経理処理の誤りのこと。「非違があった」「非違がなかった」と表現します。

「是認」経理処理の誤りがなかった場合に使います。

※調査で「非違がなかった」場合「是認通知(更正決定等をすべきと認められない旨の通知)」が送られてきます(国税通則法第74条の11①)。

 通則法が改正となる前は、非違がなかった場合、調査が終了したのかどうかがはっきりわからない、との声もあったと記憶しています。今は、「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)にも、「法第74条の11第1項に基づき、質問検査等の相手方となった納税義務者に対して、当該税目、課税期間について更正決定等をすべきと認められない旨の通知を書面により行う。」と明記されています。

「修正申告」非違があった場合に自ら申告書を提出するように促されます(国税通則法第19条)。

 ※修正申告書を提出した場合には不服申立てをすることはできませんが、更正の請求をし、正しく訂正をすることができます(国税通則法第23条)。更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から5年以内です。

「更正」誤りがあった場合に修正申告書の提出がされない場合に、税務署は更正します(国税通則法第24条)。処分の内容とその理由が書面で送付されます。

※行政処分になりますので、不服があるときは、国税不服審判所に審査請求を行うことができます(国税通則法第75条)。

「認定賞与」会社から実質的に利益を得た金額を給与とは別に賞与として課税します。

「過少」税務調査において課される加算税です(国税通則法第65条)。

税額×10%。 ただし、当初申告した納付すべき税額と50万円のいずれか多い金額を超えた部分は税額に対して15%が課されます。

「重加」税務調査において課される加算税で、隠蔽し、又は仮装していたとき、書類等の破棄、隠匿若しくは改ざんしていたときには、過少申告加算税ではなく、税額×35%の重加算税が課せられます(国税通則法第68条)。

法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」には、法人税の重加算税の賦課に関する取扱基準が書かれていて、調査官はこの基準に基づき決定します。

重加算税の賦課決定処分も不服があるときは、国税不服審判所に審査請求を行うことがでます。

「青取り」

税務調査において、悪質な不正行為等を行っていた場合は、7年遡及し、青色取消しになる場合があります。法人税法第127条第1項の規定の適用に関しては、「法人の青色申告の承認の取消しについて(事務運営指針)」に基づき行われます。青色申告でないと処分された場合は、青色申告の特典も受けられなくなります。

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